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作品集を掲載したサイトを作りました!

あけましておめでとうございます!

昨年はグループ展も開催できて、本当に感慨深い1年でした。

作品の写真も撮っていただいているので、以下に作品集のサイトを作りました。

おいでいただけなかった方に、見ていただけたらとってもうれしいです!


今年もぼちぼち、大好きなものを、手間隙かけて作り続けていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!

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ATELIER IZUMI

「記憶に咲く花」作品集 2008

連れて帰ってもらえるとうれしいです!

「記憶に咲く花」のテーマ作品は5点です。
今回は、この5点を作ることに集中できて、とっても楽しかったです!
いよいよ明日は設営日。
ほかの3人の作品もとってもとおおっても楽しみ。
グループ展やるって、すごくいいものですねえええ。
しみじみ。



さて、自称力作(笑)の5点のタブローは当日会場で見ていただくとして

グループ展をやろうねと決めた8ヶ月ほど前から
空いた時間を使ってちょこちょこつくり続けていたお花があります。
今回、もしお花を連れて帰りたいと思ってくださる方がいらしたら
こちらのお花たちは販売しまーす。

昨日は、これらのお花をお洋服やお着物につけていただけるように
コサージュの形に仕立てることでほぼ一日終わってしまいました。
もし、お気に入りの子がみつかったら
おうちに連れて帰って下さいね!

2008_1124izumi0185.jpg

手のひらに収まる小さなコサージュです。
今回のテーマ「記憶に咲く花」のPetitバージョン。
すべて、子どもの頃、庭に咲いていた花たちを作ってみました。

チューリップ、椿、桜、くちなし、すずらん、コスモス。

お着物の布を使っています。
お洋服だけでなく、帯留めや帯び飾りとしても使えます。
ミニ額にひっかけられるように仕立ててありますので
使わないときはお部屋に飾って楽しんでくださいねー!

(こちらは、会期終了後にお渡しになりまーす)。

2008_1124izumi0184.jpg

実は、自分が作るお花の中で一番気に入っているのが、このチューリップ。
1本を、すっきりシンプルにコサージュに仕立てています。
これを10本作りました。

生のお花は、咲いたなりにすぐ散ってしまうものですが(それがいいんだけどねー)
その一番美しいときを、お気に入りの生地で一輪の花に仕立てて
(着物生地やタイシルクを組み合わせています)
お洋服やお着物にくっつけて歩いたり
玄関の花瓶にちょこんと差したり
そんな風に使っています。

黒いチューリップっていうのも、ちょっとおしゃれです。


ほかに、アネモネやバラといった、コサージュっぽいお花も作りました。
ほんとはいつもお世話になっているかたがたに全部プレゼントしたいのですが
ひとつひとつにとても時間がかかっているので
お値段をつけたコーナーをちょっとだけ作ります。


タブローはお花を手に取れないので
こうしたお花で、いっぱい遊んでいってくださいねー!

さあ、明日は展示がんばろうねー>こいゆひのみなさま。

なぜ花を作るんだろう

展覧会まであと少し。
しばらく制作ざんまいです。

さて。
そんな風に、朝から晩まで花を作っていて。
はて、なんで私は、こんなに手間のかかることを好きこのんでしているのだろう?
と思うことがあります。

今回、集中して創り続けている中で気がつきました。
草花をテーマにするのは
その中にすべての宇宙があるからなんだ、と。

私は創作のために、よく生の花を分解します。
おしべからめしべ、がくから葉。
ただ鑑賞しているだけの花からは想像もつかないミクロコスモスがそこにはあります。
花づくりの眼でそれらのものたちを眺めていると
命の不思議さのすべてが1本の花や草のなかにあることがわかってきます。
気の遠くなるような時間と、命をつかさどるDNAの存在と
延々と世代を交代しながら繰り返してきた営みが植物の中に詰まっている。

それを「布を探して布を染めて花の形に創る」ことで表現したくなるのは
その過程にやはり、気の遠くなるような長い積み重ねの作業と
そして
延々と続くかに思われる同じことの繰り返しを続ける時間が内包されているから。


日々の追い立てられるような暮らしの中で、つい見失ってしまいがちなものを
この「草花を創る」という作業の中で、取り戻しているのかもしれません。
それはある意味、自分という存在のありかの再確認のような気もします。

たとえば、花を分解して描くのは、こんなスケッチ。

DSCF6670.jpg

1本の山百合の中には、見事に統一されたパターンで、同じ形のものが同じ数存在します。
どれを手にしても、このパターンは同じです。
遠くから見れば夢のように美しい花も、一つ一つのパーツを取り出してみていくと
生々しい、おぞましいほどの生命力に溢れた有機的なかたちをしています。

写真にはとりません。
ひとつづつ、自分の「手」を通してスケッチします。
「手」のしごとをすることで、自分のフィルターを通って編集作業がはじまる気がします。


「装花」を習う過程では、こうした作業はしません。
全部先生から型紙をもらいます。
どれだけ型紙のバリエーションがあるかで、先生の価値も決まります。
こうして型紙から作られる花も、美しくて楽しいけれど
(そして、今回出品する作品にもこうした型紙を使ったものもあるのですが)
1本の草花を解剖(笑)して、その内側に入り込んでいくような作業からはじまる
こんなスケッチからはじまる花作りが私は好きです。


DSCF6671.jpg

今回作ったどくだみも、たくさんスケッチしました。
どくだみのこの、葉脈が好きです。
とても美しい世界。

さて。

こうした草花を仕立てるには、気の遠くなるような時間がかかります。
布を探し、布にのりをいれ、花を分解して型紙をつくり、その型紙にあわせてはなびらをカットします。
たとえば、バラの花を作ろうとしたら、場合によってはなびらは60枚は必要です。
バラの花束を5本で作ろうと思えば、つまりは300枚のはなびらを切る必要があります。

そんな作業を延々と、する。
その時間はそのまま、バラの花が咲くまでの膨大なエネルギーなんだ、なんて思いながら、延々とはなびらを切る。

おしべやめしべの素材を探して染め、葉を同じように型紙を作ってカットします。
はりがねを葉の色に染め、葉の裏側に貼り
さらにそこに染めた裏生地を貼ってカットします。

アルコールランプで熱したこてを当てて形を作り
花の形にまとめ
染めた布を細く切ったものをたくさん用意して、茎を巻いていきます。


たとえば、展覧会用に作ったポピー。

DSCF6673.jpg

枯れていく花、落ちていく花びらを作りたくて創ってみたポピーですが、
この茎はこんな感じになっています。

DSCF6674.jpg

延々と延々と、くるくるくるくる。
茎だけを巻いて、午後の時間が終わっていきます。

頭が真っ白になります。
瞑想しているような気分になります。

そんな時間を経て、花が1本できあがります。


武蔵野で、ところどころに残った林を歩きながら眼にする、名もない草やつたの葉も
古い着物の生地を使って
そんな風に形にしていくと、こんな葉っぱの山が出来てきます。

DSCF6672.jpg

葉っぱいちまいでも、なんだかいとおしいって気持になります。

DSCF6675.jpg

やつでの実。

ペップというお花づくりの素材を染めて作ったのですが
ただ染めてまとめるだけでは、やつでの実の存在感が出てこない。
本物を眺め回していると気づきます。

実のひとつひとつが、らせんのように段差を描いて茎をとりまいていることに。

そんなことを考えながらひとつひとつの実を手先で小さくまとめながら
指先に収まってしまう、こんな小さな世界の中にある宇宙みたいなものを感じたりしています。



こんな風に花を創る楽しさって
だからそんなすごーい場所にあるものに
自分の時間と手のしごとを使って
ちょっとだけ触れさせてもらうっていう作業なのかもしれません。


展覧会まであとちょっと。
こんな作業を続けてみまーす。




記憶に咲く花

今回のテーマは「記憶に咲く花」です。

布で作る花ってね、結構作家さんはいるのですが。
アレンジメントなどで大きな花瓶に生けるような布の花は
いまはもう、市販品が安くたくさん出回っていて、あえて
膨大な時間と手間を費やす意味を、私はあまり見出せないでいました。

なので、主流で作っているのは、コサージュが多いのです。
コサージュというのは、商品として買っていただくもの、ってことになります。
お洋服やお着物に合わせてもらうには
ファッションになじむ形や色を選ぶ必要があって、そこには独特の技術も発生します。
もちろん、そういうお花も作ってるし
作ったお花を、お友だちが喜んで使ってくれると
ほんとのほんとにしあわせなんですが。

今回は、せっかくグループ展の場を持てたので
テーマ性のある作品を作ってみたくなりました。

さて。
では、作品作りにあたって、わたしの個性とか強みって
いったい何なんだろう。
どこかで見たような花を作ることは、技術さえあればできるようになっていきます。
そこに、自分だからこそ広げられる世界を作ってみたいなあ。

そう考えていて
そうだ
やっぱり、私には「ことば」が必要だし、「ことば」がとても大事なんだ、
と思ったのでした。
それは、仕事としてことばの世界に住む者としての
覚悟というか、心づもりというか
なんか、自分の存在と関わる大切なものなのだ、という気がしたのでした。


ということで

今回は展覧会に向けて、3つのエッセイを書きました。

記憶の中に咲いている花たちへのオマージュ「記憶に咲く花」です。
私が幼年時代をすごした、祖母の家を舞台にした
花の記憶をたどっています。

その一作目が
「玄関前の小さな魔界」

祖母の家の玄関横に広がっていた、北向きの、暗くて冷たい地面の上に茂っていた
やつでと、どくだみ、都忘れなどを作ってみています。
HPに、原文を掲載していく予定ですが
とりあえず今日はその製作過程から数枚の写真を。

22.jpg

これはどくだみの花。

暗くて湿った土の間に、はっとするように白い花を咲かせるどくだみ。
その白さに導かれるように手を伸ばして手折ると
警告にも似た鋭い放香りがほとばしります。
あたかも「気安く手折ってはいけない」とささやきかけてくるような。

そんな記憶の中のどくだみ。
清楚に白いけれど、どこか怪かしい雰囲気を出したいなあ。
とはいえ、繊細というよりは生命力に溢れた素朴感も出したくて
素材には厚手のキャンバス地を使っています。

33.jpg

こちらはやつでの葉。

葉に、文字がプリントされているのがわかりますか?

この「玄関前の小さな魔界」の草花には
ことばが刻み込まれています。
ことばをつむいで、記憶の中の花を形作る。
後ろに見えるタブローにも、ことばが貼りこまれています。


自分の記憶とことばをどこまでキャンバスの上に咲かせられるか。
ちょっと頑張ってみます!

あ、いくつかお洋服につけられるコサージュも出品します。
ほんのいくつかは、お分けできるものも用意できればと思います。
遊びに来てくださいね。

これが作業場です

ももせいづみです。

私が作っているのは、たとえばこんな花たちです。

0806020180.jpg

帯の生地と、浅黄色の着物絹地に、自分で染めた絹地を取り合わせた睡蓮。
睡蓮は、オランジュリー美術館にあるモネの睡蓮を見て以来、私にとって大きなテーマになっている花です。(もう20年以上のお付き合いかも)。
浅黄色の着物地の色がとても好き。

0810030137.jpg

こちらは、黄色の着物地に、自分で染めた木綿のキャンバス地をあわせています。
絹と硬いキャンバス地の取り合わせが、素朴なのに繊細な感じになったように思います。
葉はアンティックショップでみつけた着物地のはぎれを使っています。



普通、この手の布の花は、よくあるアートフラワー系と、
お洋服につけるコサージュを作るフランス装花など、2つの流れに分かれています。
アートフラワーは、最近はあまりする人がいなくなりましたけど
本物そっくりのお花を作って花瓶などにアレンジするものが多いですね。
コサージュにもいくつかの流派があって
オートクチュールのお洋服の布地などを使って作る装花、
布を染めて作り上げる染花など
いろいろな作り方があって、それぞれにいろいろな先生がいます。


私はいくつかの方法を8年の間に習いましたが
結局は古い布の肌合いや色を生かしながら
自分なりに実際の花を分解して花びらの形を型紙に取ったり
記憶に残る花の形をたどりながら、自由に創作する形に落ち着きつつあります。
型紙をもらって、そのとおりに作るという職人作業をするよりも
実際の花や風景や、記憶のかたちにインスピレーションをもらいながら
何から、何を、どうやって作ろうか、と考える時間が
なにより好きです。

一枚の布を花に仕立てるにも
その布にどんな糊を入れて
どんな素材とあわせて
どんな色の取り合わせにして、何で染めるのか。
幾通りもの方法を、あれこれ取り合わせながら考えています。

まだだ未熟ですが
古い布たちの持つなんともいえない美しさと語り合いながら
長い長い時間を積み重ねて
ひとつの形をつくりあげていく喜びは
日々
忙しく時間の節約ばかりを気にしながら生きている私にとって
かけがえのない自分を取り戻す時間です。


こんな花々たち。
作っているのはこの場所で。

2008_1112izumi0167.jpg


今の家をリフォームしたとき、押入れの半間を、花づくり専用のスペースにしました。
壁面に道具類をびっしり。
この机面になっているのは、押入れの中板です。

この下には、布などの材料がぎっしり詰まっています。


花づくりは、細かいパーツがたくさん必要で、
家での仕事と家事の合間にちょこちょこ作業していると
子どもや犬があちこちに散らかしてしまうことも多いのです。
この場所でちょこちょこと作業して
染めた布を乾かしたりながら(天井からぶらさがっているのは、この日に染めた絹地です)

時間がきたら、押入れの戸を引いて閉めてしまえば
作業途中でもそのまま、また明日に持ち越せます。

この半間の場所で、展覧会の作品をいま、あわてて作っています>笑


また進捗状況をアップしてみますね。



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